開業を考えている方からのご相談で、講習も自分のバイクで移動したいということでした。
よくツーリング等でも使う丸みを帯びたバイク専用のボックス、例えばこんなタイプは容量が小さいものや重いものも多いので、あまり適しません。
容量が大きくても丸いと洗車道具を整理しにくいです。
簡単に取り外せるようになっていたり、丈夫にできているものは、重いこともネックです。
ですから、条件としては、
- 容量が大きい
荷物がたくさん入れられる。 - 重量が軽め
バイクのキャリアにかかる負担を減らせる。 - 丈夫
長持ちする。 - 形状が角ばっている
デッドスペースが減り、荷物の出し入れがしやすく、看板も入れやすい。 - 凸凹が少ない
看板がデザインしやすく、貼りやすい。 - 表面がツルツルしている
ステッカーで作った看板が貼りやすく、剥がれにくい。 - 加工しやすい
バイクに取り付けしやすい。
この条件がクリアできれば、ほぼ問題無く使えるハズです。
これまで使ってきたオススメできる専用ボックス
上に挙げた条件をそれなりに満たしているのがこちらのボックスです。
ビジネスボックス(ホンダ) 約58リットル
このビジネスボックスは容量が約58リットルと比較的大きめで、とにかく四角いので非常に道具の整理がしやすいです。
この中にB5用紙5,000枚を入れる空き箱を入れてみると、余裕で1箱すっぽり入る大きさ。
空箱を入れても、上蓋の部分は丸々空くくらいなので、これで十分なことがほとんどです。
これは、あくまでも空き箱です。
紙が入っている箱を入れたらバイクのキャリアが支えきれず、キャリアの根本から折れますので試す人(はいないと思いますが)は要注意。
このボックスならバケツ、脚立以外の洗車道具がほぼ入ります。
バケツはメットインに、脚立はシートとボックスにくくりつければ持ち運び可能なので、こんな小さめのスクーターでも十分足りてしまうのです。
ただ、このようにとても使えるボックスですが、いくつか些細なことも含めて注意したいことがありました。
ビジネスボックスで注意したいこと(1)振動
取り付け方によっては、振動します。ブルブルします。
これまで使ってきて、ボックスやキャリア、中身の道具が壊れるようなことは一度も無かったので問題は無いと思いますが、専用のステーで取り付けていてもブルブルするので気持ち悪いことがありました。
荷物を入れても入れなくてもです。
ですから、キャリアに固定する際は、広めの板を噛ますなどしてシッカリ固定するのがいいです。
ビジネスボックスで注意したいこと(2)色
色がグレーなので、しっかり看板を貼らないと地味です。
グレーでも貼る看板次第では目立つようになりますので、うまく看板を考えてみましょう。
塗装してしまっても構いません。
ビジネスボックスで注意したいこと(3)蓋の取り付け
上蓋が反対側に反り返らないようにストッパー的なものが付いていますが、まだ使い始めて間もない時は手で上蓋を押さえていないと閉まってしまいます。
脳天に当たると痛いです。
蓋を開けて道具を取り出す時は、風の強い日に限らず片手で押さえるようにしましょう。
…大きなデメリットや注意は少なかったですね。
マルチボックス(ホンダ)約95リットル
このマルチボックスは容量が約95リットルとかなり大きいです。
微妙な形はしていますが、バイクに載せられるならオススメできます。
この中にB5用紙5,000枚を入れる空き箱を入れてみると、余裕で1箱、容量的に2箱分は楽に入る大きさです。
このボックスならバケツまで入ります。
大きめな掃除機(例えば、ダイソンのハンディクリーナーなど)も入れたい場合は、バケツまで入れることは難しいかもしれません。
が、やはりメットインを利用する手もありますので、道具の収納には優れていると思います。
このように収納力がステキなボックスですが、やはりいくつか注意したいことがありました。
マルチボックスで注意したいこと(1)形
だいぶ特殊な形をしているので、うまく考えて道具を収納しないとデッドスペースができてしまいます。
また、看板の入れ方も、単純に「出張洗車」の文字や連絡先だけを入れるならまだしも、少し込み入った内容の看板を入れようとすると、難しいのです。
しっかり考えないと厳しいでしょうね。
ホントに難しいんですよ。
マルチボックスで注意したいこと(2)固定金具
形が特殊なだけあって、取り付けるステーの形も特殊です。
そこそこゴツいので、このステーもうまく考えて道具を収納しないと、いまいち収まりが悪くなります。
ですから、割と応用がきくダンボールを使って隙間や段差を埋めて使っています。
工作好きならうまく作れると思いますし、工作が苦手なら誰かに頼んでしまいましょう。
マルチボックスで注意したいこと(3)蓋の取り付け
ビジネスボックス同様、上蓋が反り返らないようなストッパーが付いてます。
これも確かにありがたいのですが、非常に取り付け部分やその周辺が脆いです。
上で紹介したカブに載ってるボックスも、同じ部分が割れてダメになりました。
これは、普段から丁寧に扱うことでそれなりに防げると思いますが、急に吹く風にやられることがよくありますのでご注意ください。
マルチボックスで注意したいこと(4)車種
このマルチボックスは、ホンダのスーパーカブやジャイロに取り付けられるボックスですが、それ以外のバイクの場合は、ステーの加工が必要になることがあります。
取り付けできない車種もたくさんあるようです。
こちらのバイクのキャリアも加工してもらいました。
しっかり溶接してもらったので、2008年に取り付けてもらってから10年以上経ってもびくともしませんし、車体側の取り付け部分にヒビが入ることも折れることもありません。
すっごい丈夫。
ちなみに、ホンダドリームさんに聞いたところ、現行のフォルツァ(MF13)にもキャリアを加工すればマルチボックスを取り付けられるハズ、とおっしゃってました。
「ハズ」ですからね。
集配用キャリーボックス(約110〜148リットル)
一昨年から使い始めたボックスで、これが今までで一番容量が大きいものです。
詳しくは下記記事にまとめていますので、ご参考に。
これまでこの3種類のボックスを使ってみて、どのボックスにもそれぞれちょっとした注意点やデメリットがありました。
それでも、バイクのキャリアに合ったサイズのボックスをしっかり正しく取り付けて、丁寧に扱って、無理に重いものを載せるようなことをしなければ、長い間仕事に耐えてくれるはずです。
今回紹介したボックスについて
今回紹介したボックスはこちらに書いてあります。
ご参考に。
これまで、バイクにはこの2つのボックスしか取り付けたことがありませんが、仕事に使えるものであることは確かです。
また、こちらの自転車のように、
収納ボックスやシートバッグなどを使ってもいいかもしれません。
また、ここで紹介した3つの製品の他にも、もっと良い製品が世の中にはあるかもしれませんので、試行錯誤は必要になりますが、ボックス選びを楽しんでみるのも面白いですよ。